ゲームなどのモバイルアプリケーションでも小さな携帯デバイスでちまちま操作するより大画面で楽しみたいという欲求は誰にでもある。

幸いなことに Android はオープンソースソフトウェアであり誰でも無料で入手できる上、仮想環境があれば比較的簡単に動かすことができる。どうせなら家にいるときは iMac の大きなモニターで操作したほうが気分が良いに決まってるし効率も良い。他の方法として Miracast 対応の Android デバイスならば画面をテレビに出力するといったこともできるが、処理がかなり遅く操作性もイマイチだし、やはり普段使っている計算機に出力したほうが便利である。

Genymotion の導入

Android のエミュレーターは昨今ではだいぶ進化してきて実用的になってきている。中でも Genymotion は速いと評判である。 Genymotion は VirtualBox に依存したエミュレーターで Windows や Mac はもちろん Ubuntu などの GNU/Linux でも動かすことができる。この Genymothion の導入については基本的にこの記事を参考にすれば良い。まず Genymotion のサイトでアカウントを作り、サインインしてソフトウェアをダウンロードしインストールする。 Mac の場合は別に VirtualBox もあわせて導入する。ちなみに Windows の場合は VirtualBox 同梱版があるからそれを使えばいいし GNU/Linux の場合はパッケージマネージャーで virtualbox をインストールすれば良い。

Genymotion を起動したら適当なデバイスの仮想マシンを作成する。エミュレーターのメリットとして本物のデバイス以上に CPU やメモリを増強することができるという点が挙げられる。実際のところ Sony Xperia Tablet Z の仮想イメージに CPU を 2 コア、メモリを 4GB 載せたらかなり快適な環境になった。

Google Play の導入

次に Google Play のインストールをする。かつては Genymotion の仮想イメージに Google Play が同梱されていたようなのだが商用化するにあたり Google からクレームを受けた結果として無くなったらしい。 Google Play の導入はこの記事この記事にある通り、まず ARM Translation Installer をインストールし、次に Android のバージョンにあわせて Google Apps for Android を入れれば良い。執筆段階で安定していそうなのは API 17 の仮想マシンと Google Apps for Android 4.2 の組み合わせである。インストールはダウンロードしてきた .zip ファイルをそのまま Android エミュレーターの画面にドラッグ・アンド・ドロップするだけなのできわめて簡単である。あとは Android を再起動すれば Google Play のアイコンが見えるようになる。

アプリケーションの導入

これで Google Play が使えるのだから基本的にはここからアプリケーションを次々とインストールすれば良い。ただしスクールガールストライカーズは実機でないと Google Play からインストールできないようになっている。こういうときは少々面倒だがこの記事などを参考に APK ファイルを直接インストールすれば良い。

一番簡単なのは実機から ESファイルエクスプローラーを使って APK を吸い出し Google ドライブあたりを経由して Android 環境に持ってくる方法である。 ES ファイルエクスプローラーからの APK 吸い出し方法は、アプリケーションの一覧からアイコン長押しで「バックアップ」を選択する。これにより /sdcards/backups/apps に APK ファイルが保存される。実機が無いと APK の入手が面倒なため、ここで以前に買った Nexus 7 が役に立つというわけである。やはり Android の実機は少なくとも 1 台は確保しておいたほうが良い。

アプリケーションの起動

こんな感じで目的のアプリケーションが起動する。

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iMac の大きな画面だと迫力もあり気分が良い。

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エミュレーターなので少しもたつくときもあるが、基本的にはだいぶサクサク動く。もちろん先日買った iPad Air 2 が圧倒的に高速なのは当然なのでレイド期間中は iPad Air 2 を使ったほうが良さそうではあるが、それ以外の家にいるときは iMac で十分だろう。

また iOS 版には一部の表現に規制がかかっている。具体的には乳が揺れない、低いアングルにならないといった表現規制である。以前にも Apple はガールフレンド (仮) における表現規制で物議を醸したが、このような規制はきわめて邪悪であると言わざるをえない。このような問題もエミュレーターで動かしているのは Android 版であるため、大画面な上に表現規制も無くてすばらしい。

(12/12 追記)

一連の環境構築は少し慣れればあっという間にできる。上の例では iMac + OS X Yosemite で試したが、たとえば MacBook Air + OS X Mavericks で動かすとこんな感じになる。

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最近の Core i5/7 プロセッサに加え SSD といった構成ならエミュレーターといえどもストレスもなくきわめて快適に操作をすることができる。トラックパッドとの親和性も良い。

一方 Nexus 7 の実機で見た画面はこちら。まったく遜色ないことがわかる。

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