最近は仮想化技術が発達しコンピュータの性能も高くなった。そのため VMware 等の仮想化技術を利用して Linux などの別の OS を起動し、その上で開発をするケースも増えてきた。仮想化技術を利用することで、本番環境と同様の環境で開発をおこなえたり、開発環境自体をコピーしてチーム全体で共有したりなどのさまざまなメリットがある。今回はこのように Windows 上で別の OS を起動して開発する方法を説明する。

1. ファイルシステムを Windows から利用できるようにする

Linux で Samba を設定し Windows から読み書きできるようにする方法である。あとは Windows で Eclipse など好きな IDE を起動し、ファイルを取り込んで開発やテスト、デバッグをすることができる。この方法は主に Windows での作業に慣れたメンバーや Linux の操作に不慣れなメンバーに有効である。

2. SSH で仮想環境上のゲストに接続して開発する

仮想環境に SSH で接続し、ターミナルで開発する方法である。おそらくこれが Web 系の開発者にとっては最もポピュラーな方法であろう。この方法は CUI に慣れていて SSH さえ通ればあとは何でもできるといった Linux に比較的習熟した者向けの方法である。仮想環境がどこで稼働していても (ローカル、イントラ内、クラウド上、等等…) 全く気にする必要が無いという大きなメリットがある。ターミナルは非常に軽量で融通が効くので、たとえばノート PC でターミナルを起動しモバイル回線を通してクラウドに接続するといった状況下でも開発ができる。また作業の継続性は GNU Screen を利用することで確保することができる。このようないつでもどこでも応用の効く点が広く好まれる理由だろう。

3. 仮想環境のゲスト上で開発環境を起動する

ゲストの Linux 上で Emacs やあるいは Eclipse などの IDE を起動して開発をする。チーム内で複数人で開発している場合も、開発環境ごと全員で共有することができる。フルスクリーンにすればたいていホストとなる OS を意識しないですむため、メンバーごとに利用している PC の環境が異なる場合でも全く気にする必要が無いというメリットがある。この方法は PC にそれなりの性能が求められるが、性能の高い環境を利用してるなら非常に有効な方法である。

これらはなにもひとつのやり方にこだわる必要はなく、複数のやり方を併用しても良い。

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