以前 Mac のトレーディング環境として MARKETSPEED の主な自分用設定をまとめた。このような大掛かりなツールは情報を詳細に分析したり実際に売買するには強力なのだが、基本的には中長期の投資が主なのだからそう頻繁に売買することはない。忙しい中でチラリとひと目で市況を確認できれば良い。そこで iPad で常時この画面だけ表示しておけば事足りるという設定を考えてみた。ツールは例によって iOS で利用できる iSPEED である。
4 画面チャートである。まず上部、ここには大阪の日経平均先物のチャートを表示しておく。流れを確認するための日足と、当日の動きを確認するための 5 分足を表示する。テクニカルはこれも以前書いた通り至ってシンプルなものだけで良く、単純移動平均と日足では RSI 、 5 分足のチャートでは出来高で良いだろう。 RSI があれば日足の過熱感はわかるし、出来高を表示すれば一時的な売買高の増加を検知できる。そして、左下にはマザーズ指数先物、右下にはドル円相場を表示する。
この設定の何が良いかと言うと、ひと目で市況を把握できるだけでなく、 PC 版の MARKETSPEED の市況情報と配置が類似していること、また先物と外為のみの組み合わせなので日曜日以外はリアルタイム (実際には 5 秒間隔) の更新が有効であることだ。
念のために付け加えておくと、ひと目で把握できるようにするのは短期的に売買をするためではなく、むしろ短期的売買の回数を減らすのが目的である。なぜ人はゼロサムゲームであると百も承知の上なのに短期的な売買をしてしまうのか。それは自分自身が組んだポートフォリオに自信が無いからである。自信が無いからちょっとの上げ下げに一喜一憂して売買をしてしまうのである。よく分析し、長期的成長を期待できるポートフォリオを組んだのであるなら、あとは市況を軽く把握する程度にして日常の活動に時間をまわせば良い。とはいえ投資したことを全く忘れてしまう気絶投資法では定期的に戦略を見直すこともできないのであるから、そのために日常生活の中で市況を把握する時間を限りなく一瞬に近づけることを目的とするのである。