これはいま気付いたことではなくずっと前々から知っていたことだが、高配当・バリュー株式を中心に資産運用し、年単位・月単位・日単位の推移を分析してみると、だいたい目安として一ヶ月で配当分くらいの変動はあるのが普通と考えるとわかりやすい。例を挙げると年間配当 50 万円のポジションを組んでいた場合は毎月プラスマイナス 50 万円くらい、年間配当 300 万円のポジションだと毎月プラスマイナス 300 万円くらい、年間配当 1,000 万円のポジションだと毎月プラスマイナス 1,000 万円くらいは資産が変動するのが普通ということだ。
高配当・バリュー株式を中心に分散投資するとだいたい配当利回りは評価金額に対して 5% くらいになる。したがって毎月プラスマイナス 5% 程度の資産変動があっても普通ということになる。もちろん去年のコロナショックとか、反対にバブル暴騰的な相場とか極端に変動することも多々あるものの、長期的に平均を取るとまあ平常時であればだいたいこれくらいは変動するという簡単な目安である。これは自分にとって資産変動リスクをどれくらい許容できますか、という意味で非常にわかりやすい指標だと思う。
毎月・毎日の資産の変動を見ていると、短期的なトレーディングをしたほうが儲かるんじゃないかというような誘惑に負けそうになることもあるが、上げ下げがあっても特別な理由が無い限り優良企業の株式を分散して保有し続けることによって、年間で見るとだいたい配当の金額分の利益が得られるというのが配当に着目した資産運用というところだろう。世の中には短期的なトレーディングをしないと退屈な人もいるのかもしれないが、トレーディングではなく資産運用の場合むしろ退屈でなければならないのだ。