あるブログで、ケリー基準を前提としなおかつ効率的市場仮説が概ね正しいとして、ケリー基準に従えばインデックスファンドは分散しすぎであるという仮説が掲載されていた。これはケリー基準によれば、最適な個別株の保有割合はエッジ(期待値)をオッズ(最大利潤)で割ることによって得られるという根拠に基づいている。検証のほうはたった 1 ケースしか無いのであまり参考にならないけど、面白い仮説だ。
まずこれについてはほぼ同意で、東京市場の場合はランダムで 40 銘柄程度を選択するだけで理論上は十分に分散効果が得られると思う。ニューヨーク証券取引所は約 2,900 銘柄、ナスダックは約 2,300 銘柄ほど上場しているので、もう少し多いが似たような数値になるだろう。この程度であれば余剰資金が 1,000 万円 〜 2,000 万円程度あれば実現できる手法なので、個人投資家でも真似できるだろう。
現物で同等の分散効果を得られるなら、そりゃインデックスファンドを保有するより有利に決まっている。じゃあインデックスファンドのコストはどこに消えているのかという話になるが、それこそが機関投資家が提供する付加価値ということになる。