一時はリーマン・ショックを超えるオオゴトだ、株式市場も暴落だ、実体経済にも想像以上に大きなインパクトがあるかもしれないと覚悟していたのだが、ここへ来て意外と短期的なパニックで終わってしまうかもしれないと思うようになった。
日本人というのは大したものだ。少子高齢化でも世界のある意味最先端を走っているが、いろいろな意味で未だに世界を一歩リードしている国民なのかもしれない。
ひとつにはピークカットが成功したということが数値や実績で証明されたこと。
もうひとつは統制と冷静さだ。しかるべき専門家の意見にお上は愚直に従うし、そのお上が決めたことを忠実に従い実行する国民性。
この国に悲観的・批判的な意見を掲げる人間は多いが、まだまだ捨てたものじゃない。
ところで以下はドル円の日足チャート。
株価が暴落していることにはみんな注目するけれども、一時 112 円をつけたあと 101 円まで円高に触れた外国為替レートは、もとの水準に戻ってきてしまった。
基軸通貨であるドルに世界中から需要が集中しているからだ。
超円高が到来するテール・リスクも覚悟していたが、このあたりに兆しがある。
思えば 2 月 3 月の騒動は異常だった。これほどの短期間でショックが起こったものには、反動が来る。
たまりにたまったドルの巨大なキャッシュ・ポジションがこの騒動のあとどこに流れるのか、ちょっと注意深く観察しておく必要があるだろう。
半年から一年、あるいは数年にわたりリセッションと呼ばれる不景気な時期が来るだろうから、ひたすら積立投資して長期的な目線にて果実を得ようと考えていたのだが、もしかすると残念ながら事態があれよあれよという間に収束して、あとから振り返ると結局あれは何だったのかという話になる可能性も十分にありそうだ。
東京オリンピック中止になってほしい派だが、結局やるんだろうな。一部極端な動きや声も出るだろうけど、残念ながら概ね成功してしまうだろう。