投資方針書を書いてあらためて思ったのが、不景気が来るなら半年や一年のような短期間で収束せずに、五年や十年など長期間に渡り続いてほしいということだ。
月に一度の買付のように、機械的に継続するいわゆる積立投資においては、不景気の期間が続けば続くほど、安くリスク資産を購入することができるからだ。
深い谷があってこそ、その後に得られるリターンの山も高くなるのである。
たとえばリーマン・ショック後の 2009 年から 2012 年頃は、ご存知の通り株価は低迷していた。
このような時期はいつ景気が持ち直すかわからず、お先真っ暗である。
ただ、どこまでも経済が無限に落ち込み続けるということは無いだろう。
個人投資家ができることはシンプルに投資を続ける、余裕があれば増額して投資し続けることだ。
このような信念を貫いた者は、その後に訪れる景気の循環、好景気による株価回復で大きな果実を得ることができる。
長期投資家の投資期間は長い。たかが五年や十年で終わるものではない。
そう考えると、東京オリンピックは延期なんて生ぬるいことを言わず、いっそ中止になってしまったほうが都合が良い。
数十兆円単位の経済損失が発生し、インバウンド需要は見事に壊滅、十年近くの長きに渡る景気後退期の到来である。
その間、変わらずにひたすら投資をし続ければ、景気が持ち直したときにリターンが上昇する。
しかも優良企業に投資していれば、その間も配当収入は発生し続けるのである。
今回の新型コロナ騒動で最も恐れているのは、パニックが意外と短期的に収束してしまい、結果として一時的なショックに留まってしまうことだ。
せっかくインパクトの大きなショックが来たのだから、最低でも五年くらいは景気が停滞し、株価が落ち込む時期があったほうが良い。