この手の話はたまに話題になるけど、結論から言うとそんなの人によるの一言に尽きる。そもそも、管理職になりたくないという主張の対象となっているのは中間管理職であることが多い。中間管理職はいわば事務処理屋みたいなもので、上にも下にも挟まれて負担は多いわ現場の第一線からは離れて専門性は喪失するわで、そもそも管理監督者という枠組みの中の底辺なので一般従業員と比べて責任が重く結構きついことが少なくない。
ただ昨今の働き方改革とか何とかの影響で、一般の従業員のいわゆる残業手当も減る傾向があるし、それなりの待遇と情報量と裁量権を獲得できるのも事実である。自分の考えとしては管理職か否かというところは本質ではなく、会社員生活を送る上で二大テーマである時間的拘束と専門分野の面白さ次第で得かどうか決まると思う。
時間的拘束について、満員電車を回避する方法というのを書いた。これは自らの意思で働く時間を決定できるかということであるが、管理監督者は本来時間的な拘束を受けないはずであり、それが残業代がつかない根拠にもなっている。時間的拘束が無いのなら、日常的に出社を遅らせても当然裁量権として良いはずだが、もしこのような意思決定ができないというのであればそこに問題の本質があると言えるだろう。果たして自分が置かれている状況に違法性が無いかどうか再点検すると良い。
専門分野の面白さについて、管理職といっても色々ある。ただの事務屋というのはたとえ多少の待遇が良くても、マネジメントのプロフェッショナルを目指すのでなければ、プレイヤーとして手を動かさない以上現場における専門性は育たない。この解決法としてふた通りの選択肢があって、さっさと中間管理職層を抜けて経営層に到達するという方法と、事務屋に徹するのは一時的なもので数年単位で専門性の高い役割にジョブチェンジするという手がある。
なんにせよ、組織の中の肩書そのものより、自分がどのようなポジションに居座るかという立ち回りが大切なのであって、損な役割にならないように上手く処世するのが肝心である。このような駆け引きが上手だと、大きめの会社でも生き残ることができる。