劉備の宝といえば五虎大将軍である。主要な人物が壮年期を迎え一堂に会するシナリオ三国鼎立では曹操や劉備、諸葛孔明、五虎将、呉の呂蒙など名だたる将が勇名・経験の高い状態でスタートするため、非常に緊張感のある戦いを楽しむことができる。蜀漢の人物は演義では主人公格として描かれることもあり、特別に優遇された能力を持つ者が揃っている。以前に対応の難しい特殊能力の組み合わせについて述べたが、劉備の幸運スキルや諸葛亮の占卜スキル、黄忠の弓神スキルなどは大軍で力任せに攻めると思わぬ大打撃を受けかねない。そこで五虎将及び蜀漢の主要な将に対する攻略方法をまとめる。
<関羽>
武力・勇名の高さ、無双・奮迅・沈着・威風と強力なスキルが揃っている。一見スキが無いようだが、陣形が密集くらいしか強力なものがない。密集の陣は遠隔攻撃に弱いため、射程 3 以上の部隊にて火矢を浴びせることで兵力を削ることができる。距離が離れていれば威風や奮迅を喰らうこともない。また関羽には楼船の陣もあるため水上でも戦うことができるが、水神が無いため水計が有効である。地形としては関羽は平地・水上の陣形しか使えないため永安などの山岳地帯に誘い込むのも有効だが、関羽ほどの将は城を守っていることが多いため、やはり火矢で集中砲火するのが最も有効である。
<張飛>
張飛は特攻スキルを持つため、特攻状態から繰り出される密集の陣による連攻、偃月や鋒矢の陣による突撃を喰らってしまうと、たとえ方円の陣などで壁を作っていたとしても結構な損害を受けてしまう。このような将は遠くから射程 6 の挑発を仕掛けるのが有効である。張飛の場合、いとも簡単に挑発にかかるため、挑発役の前に壁役を配置して、挑発に引っかかって前に出てきたところを包囲して一斉攻撃するのが良いだろう。また混乱スキルなどで特攻状態を解除できるため、壁役は混乱の使える楊修や司馬師などが適している。挑発状態では仕掛けた部隊のみに対して移動していくため、壁役は必ずしも方円の陣のような守備に適した陣形でなくても務まる。
<馬超>
馬超は特攻スキルに加え騎射スキルも持つため遠くから挑発しようにも射程 6 以内に近付いた時点で次のターンに特攻スキルの乗った移動攻撃を受けてしまう可能性がある。戦術的に攻略するなら壁役を射程 5 以内に配置した上で挑発役を射程 6 がギリギリ届く範囲に配置するというような作戦が考えられる。馬超がいる都市に攻め込むと城を守っていることが多いのでこの場合は移動攻撃を受ける可能性が低い。つまり問題となるのは隣接都市を攻めたら馬超が援軍で駆けつけてくるような状況であり、馬超がいる都市を直接侵攻することで籠城している確率を上げることができる。馬超は籠城させたほうが全体としては倒しやすいということだ。
<黄忠>
非常に強敵である。弓神スキルのため遠距離攻撃が非常に強力である。応射スキルも持つためこちらから弓を射掛けても弓神の乗った強力な反撃を受けてしまい損害が大きい。また遠矢スキルのため射程も最大の 4 と長い。ところが黄忠に対しては挑発スキルが有効である。知力 66 冷静 6 のためやや効きにくいが、司馬懿や程昱などの軍師による挑発を連発すれば数ターン以内に挑発にかかる。挑発によって前に出たところを囲んで密集や魚鱗など攻撃力の高い陣にて集中砲火すれば比較的あっさりと倒すことができる。
<趙雲>
これまた強敵の一人である。無双・沈着・威風・心攻スキルに加えて方円の陣が使えるため、城を守ると非常に堅い。また野戦でも騎射スキルで移動攻撃を繰り出してくる。趙雲に対してはまず城から出すことを考える。沈着持ちで知力も高いため挑発はまず効かないので方法としては難しいが遠くから火計・火矢によって追い出すという手がある。三國志Ⅴには風変がないためなかなか思い通りに行かないこともあるが、うまく火によって趙雲が城から出たらチャンスである。ただ一気に包囲して殲滅しようにも、無双と威風があるためなかなか兵を減らすことはできない。すなわち城に籠もって難攻不落の要塞と化した趙雲を攻略するにはある程度の損害は覚悟する必要がありこれが強敵である理由である。また能力が高く無双もあるため戦場で捕縛するのも難しい。ただ無印版と違い応射・遠矢スキルが削除されているのが救いで、射程 4 の部隊でチクチク削れば多少なりとも兵数を減らし続けることができる。三国鼎立シナリオでは夏侯淵はすでに戦没しているがそれより前のシナリオなら弓神スキルで延々と削り続けるのも攻略法の一つだろう。
<諸葛亮>
五虎将ではないが蜀漢の丞相・諸葛孔明も方円の陣と高い知力から繰り出す混乱・心攻スキルが強力なため強敵の一人である。いずれも隣接していないと出せないスキルであるため、これに対策するとしたら遠くから弓矢で削ることになる。ところが占卜スキルもあるため時間がかかると占卜をされてしまい運が悪いと思わぬ損害を被ってしまうこともある。さらに方円の陣と兵数により防御が堅いため逃げられてしまうことが多い。また知力が最高の 100 かつ沈着・反計持ちのため混乱・挑発によって足止めするのも極めて難しい。そこである程度まで兵数が減ったら突撃陣形で一気に包囲してトドメを刺しに行く必要がある。また意外なところでは傾国スキルは敵将の知力が高くとも混乱させることができるため諸葛亮と言えども混乱することがあり、運頼みではあるが傾国スキルを持つ将による直接攻撃も有効である。混乱さえしてしまえば五虎将と違って無双スキルを持たず武力・勇名がそこまで高くない諸葛亮の部隊は一気に殲滅することも容易であろう。
<劉備>
最後に蜀漢の昭烈帝・劉備である。劉備は方円の陣と高い魅力から繰り出す心攻、そして何より幸運スキルが一番の番狂わせになるだろう。幸運スキルの効果は以前も書いた通り敵に落雷・敵将大怪我・敵将退却・敵全部火計・城全部火計・敵全部水計・士気上昇である。この中で落雷・大怪我・火計はランダムとはいえ発動してしまったら防ぎようがない。運任せではあるが幸運スキルが発動する前に倒すしかない。幸い劉備には無双がないため包囲すれば脆いのであまり時間をかけずに戦を終わらせるしかない。劉備の最大の弱点は君主であることである。すなわち、三國志Ⅴのシステム上、君主の部隊が敗退した時点で戦争が決着してしまうことだ。劉備が戦場にいたら優先的に殲滅して戦を早期決着するのが何より有効な対策ということになる。そして首尾よく捕縛できたなら迷わず処刑してしまうのが良いだろう。後継者となる劉禅は単なる無能であり蜀漢は大幅に弱体化することになる。
要注意度をランク付けするなら劉備=諸葛亮>黄忠>趙雲>>関羽>馬超>張飛といったところで、要注意度が高い順に処刑候補となる。また挑発スキルが猪武者を倒すために必須とも言える重要スキルであることがわかる。