iruka を買いました。

買ったのは iruka のタイプ S で、フラットバーハンドルだったり内装ギアが 8 段だったりタイヤがシュワルベのコジャックだったりするスポーツバイク寄りの仕様である。いわゆるミニベロというやつで、このジャンルではブロンプトンが有名だがこちらはクロモリフレームだったり見た目がカジュアルすぎたり英国製だったりで正直あまり自分の好みではなかった。一方でこの iruka は日本人が開発した東京という都市に最適化された乗り物だし、フレームも銀色で剛性に優れたアルミでなんだか iMacMacBook みたいだしジャックナイフフレームなどデザインが洗練されていて美しいということで他のミニベロは一切候補に入れずに迷わず決めた。

23 区の中でも人口が多いと言われる外周区、いわゆる郊外の住宅地に今までは住んでいたが、新居は旧東京市 15 区のエリア内、すなわち皇城を取り囲む隣接区いわゆる都心となるので、住宅も狭ければ道路も狭いしそもそも東京都心というのは世界中から観光客が集まってきたりするので人混みもすごい。クロスバイクはミニベロより明らかに走行性能は高いものの、駐輪スペースの悩みは常に付きものであり、郊外ならともかく都心の道路を走るのにはやや向いていない。一方でミニベロは小回りがきくしストップ・アンド・ゴーや登坂にも適しているので、たとえば区全体が坂だらけだったり世界で最も混雑している交差点を有する区などでも適合するため移動しやすい。畳めばそのまま店舗や建物に入れるのも大きな魅力だ。

そこでクロスバイクを手放す覚悟を決めて、こちらの iruka を次なるメインの移動手段として思い切って購入してみたというわけである。

名前はアヒルとした。イルカなのにアヒル。

注文したのはミニベロの専門店として名高いサイクルハウスしぶやお花茶屋店。こちらも郊外の店舗なので若干の距離はあるものの 23 区を制した自分としては近所も同然ということで、今後のメンテも含めてこのお花茶屋でお世話になることにした。納車にあたり若干の遅れなどあったものの、イルカの小林社長から直々にご連絡を頂戴するといった嬉しい出来事もあったりで、紆余曲折を経てなんとか転居前に入手することができた。

クロスバイクの方は一度は手放す覚悟もしていたものの、駐輪場検索サイトを駆使して調べてみたら意外と近所に月極駐輪場を見つけることもできたりした。このクロスバイクも思い入れのある身体に馴染みきった愛車なのでお別れせずに済むこととなったのは本当に良かった。クロスバイクの走行性能はやはり突出しているし耐久性においてもミニベロよりはるかに優れるので用途別に使い分けていきたい。同様に駐車場のほうも普通に探すとほとんど空きが見つからないかあってもすごく遠いか近所だと 月 6 万円と相場より高いだとかそんなのばっかりであきらめかけていたのだが、同じく駐車場検索サイトで探したら意外と近所にもっと安くてなんとか予算内におさまる駐車場があったりしてなんとかなった。こうやって個別に駐車場や駐輪場を探すのがこちらではどうも常識のようだ。脳が郊外のままになっているようなので、すぐに都心での生活にフィットさせて発想を切り替えていきたいと思った。

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