世間にはイクメン(育児を熱心にする男性)とかリケジョ(理系分野で活躍する女性)なんて言葉があるらしい。

育児は女性がするものという前提があるからイクメンなんて言葉が誕生するのだし、理系分野は男性が活躍するものという前提があるからリケジョなんて言葉が生まれる。どちらも背景に差別的な社会通念があるわけで、まさに唾棄すべき単語である。

育児について、そもそも女性にしかできないのは出産と母乳くらいのもので、今どき授乳するにしても人工乳があるのだし、それ以外について男女差など無い。

また、世間にはお金を稼ぐ労働と、子の世話や家事を同列に語る向きがあるようだが、この二つは異質なものであり、比較できるものでは無い。雇用され労働をしていることを理由に自らの子と向き合うことを放棄して良い道理などあるだろうか。

言葉といえば、ワンオペという単語もある。通例として一人で子の面倒を見ることを指すが、信じられないことに、世間では子を保育園などの託児施設に預けておきながらワンオペをしてるとドヤ顔で語る者もいるらしい。保育士もカウントしたら少なくともワンでは無いだろうが。だいたい夜中に睡眠を取って日中も保育園に預けていたら、一日のうち子と向き合っているのはせいぜいたった数時間である。それでワンオペしてますとか言ってたら二十四時間つきっきりで子の世話をして家事もしている主婦の感情を逆撫でするというものであろう。

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