挑発は三國志Ⅴにおいて地味ながら重要なスキルのひとつである。
幾つかの特徴が挙げられる。
・射程が 6 と計略の中では最も長い。幻術の射程 4 潜入の射程 5 よりもさらに長い。
・挑発が成功した場合、挑発者を追いかけて直接攻撃することしかできなくなる。
・術や計略が使えなくなる。
・退却もできなくなる。
・知力や冷静の高い相手には効きにくく、また沈着を持つ将は約 50% の確率で挑発を無効化する。
挑発状態の解除は、挑発者の敗走、ターン経過、収拾による回復のいずれかとなる。
たとえ幻術や射程 4 の乱射・応射を使う相手であろうとも、挑発を成功させることができれば技を封じることができる。これは非常に強力な効果だ。また退却もできなくなるのも重要な点である。たとえば敵君主を捕縛したいとき、挑発を成功させてしまえば、挑発状態が解けるまで逃げられる心配が無い。このように敵部隊の動きをほぼ完全に封じることができるのは挑発状態・混乱状態のみである。ぬかるみ状態は移動ができないだけで弓による間接攻撃や計略や退却が可能である。混乱状態は比較的すぐに回復してしまうケースが多いため、挑発状態の持続ターンの長さにはアドバンテージがある。
次に追いかけるという特性についてだが、あくまで移動および直接攻撃でもって挑発者を追いかけるため、当然ながら ZOC も有効であるし、味方部隊の壁で到達できないときは壁で止まる。部隊を囲んでいれば何もできない。挑発の長い射程を考慮すると、途中に味方部隊を挟むことは極めて容易であり、味方の部隊数が少ない状況でもない限り挑発対象となった敵部隊の攻撃を受ける確率は低いと言える。
一方、知将であるとか冷静な将にはまず通用しない。挑発対象が沈着持ちであったり、周囲に収拾を使う将がいた場合も、無効化・回復されてしまう。幻術持ちは大抵知力が高いため幻術対策としてはイマイチである。ただ弓神持ちの黄忠や夏侯淵のような相手であれば通用する可能性がある。成功率は決して高くなく、防衛・回復手段も存在するとはいえ、試す価値はある。
このように挑発とは多数のメリットを持つ技であるため、張飛、馬超、魏延のような猪武者の動きを封じるのはもちろん、遠くからその長い射程を生かして暇つぶしに発動するだけでも、十分高い効果が見込まれる優良スキルのひとつである。
迷ったら挑発持ちを戦場に連れていけば、まず腐ることはないだろう。