少し前の話になるが色々な経緯があって知的発達の程度を検査することになり WAIS™-IV という知能検査を受けた。経緯についてはこの記事の主旨ではないのでここでは触れないが、もともと書くつもりは無かったこの記事を書こうと思ったのはアベマのこの放送を視聴したからである。リンク先のディスカッションでは色々な話が飛び交っているが、押さえるべき要点として次のポイントを挙げたい。

・FSIQ 130 以上の出現率は 2.2% 程度であり「個人間差」としては稀なケース、とはいえ所詮 50 人に 1 人は居る程度。
・得意なところと不得意なところの差を示す「個人内差」が大きいとこれまた生きづらさの要因になりやすい。
・大多数を占める平均値から逸脱しているという点では、どういう逸脱であろうとも生きづらさは多かれ少なかれ感じる。
・どういった結果であれ自身の特性を客観的に理解することで生きづらさ解消の手がかりには成り得る。

自分の場合は以下の通りだった。

なお模擬的なテストはウェブで実施できるサイトもあれこれ存在するがこれらは正式なものではないのでアテにはならず、万円単位の費用はかかるがそれでもきちんとした実施機関で検査を受けるべきである。実際に検査を受けて体験したことから言うとたとえば言語性 IQ では言葉による対話を検査者と実際に交わしたりして計測していたので、ウェブでぽちぽちやるだけでは大して信憑性のある数値は出ないだろうなと想像できる。

FSIQ 130 以上はギフテッドと呼ばれるらしいが、言い方を替えれば個人間差として平均から大いに逸脱しているわけだし、上の画像では数値は伏せているが自分の場合はすべてが平均以上ではあるものの所見で書かれている通り突出した分野とそうでない分野で個人内差も相当に大きいといった結果であった。アベマの放送ではゲストの 2 名の話が色々出ているが、自分の若い頃を思い出すといわゆる進学クラス的な知能ガチ勢っぽい集団に属するとその中では自分は大したこと無いし不得意な分野はせいぜい平均の上程度でありガチ勢からすると大いに見劣りするのでそういう不得意分野が際立ってしまい人間的な劣等感が強くなってしまいついていけない、かといって平均の集団の中でも歪な部分があるので大きな違和感を感じてしまうといった過去だったように思い出される。

もう随分な年齢になってしまったけれど、このように数値で示されることで、違和感の正体を論理付けて説明されたのはひとつ前進だったかもしれない。もっと早く自分の特性を理解していればより上手い生き方や振る舞いができていたかもしれなかったので、そのあたり勿体ないと思う。また時代が時代だったからいまより理解が無かったのも仕方ないのかもしれないが、もし自身の特性にふさわしい教育機会やチャンスを得られていたらもしかしたら人生変わっていたかもしれないのにな、と悔やまれる気持ちもあるような気がする。

なんにせよ自分は周りと違っても良いんだ、人それぞれ違うことも良いことだよねと肯定できるようになるならそれは良いことだし、自分のようなケースもあるので多くの人がもっと積極的に知能発達の検査をきちんとカネを払って受けたら良いんじゃないかなと思う。

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