三國志Ⅴでは兵器開発によって陣形を強化することができる。プレイヤー側の兵器開発については Wiki にも記載のある通り、大量の軍資金を投入して同盟国と六ヶ月以上の研究をおこなうか、仙人を通して発生する訪問イベントをクリア後に三ヶ月独力で研究するかの二通りのパターンがある。ところが CPU についてはどうやらこれらのルールとは無関係にランダムに兵器を開発しているようで、今までその動きがよくわかっていなかったが、ようやく明らかになってきたのでここに記しておく。
<CPU の兵器開発>
毎年一月スタート時にいずれかの勢力がランダムでひとつの兵器を開発する。開発する兵器は必ずひとつであり、開発する勢力の数は複数の場合も対象勢力無しの場合もあるが、おおむねひとつの勢力がひとつの兵器を開発する。
検証はゲームスタートが一月となるメインシナリオ「黄巾の乱」「呂布討伐戦」「官渡の戦い」にて確認した。これら三つのシナリオはスタートが一月であるため、ゲームスタート直後の勢力の状態を確認すると、いずれかの勢力がひとつだけ兵器開発によってひとつの陣形を強化している。これはスタート直後でプレイヤーが真っ先に戦略ターンが回ってきたケースに絞っての検証であり、したがって CPU 側は戦略ターンがまだ順番として一度も来ていない状態であり行動未済の状態である。にも関わらず、このように一月開始のシナリオにおいてのみ、敵勢力はランダムにひとつの陣形を強化し終えているのだ。
上の例では「官渡の戦い」のスタート直後だが、エディット機能で調査してみると敵勢力である孫策が兵器開発「強化長弓」をすでに達成済となっていることが確認できる。なお難易度は中級で確認している。何度も試行してみるとそれ以外の「鉄車」など別の兵器になったり、別の勢力が開発済になったりする。一月スタートではない上記以外のシナリオにおいては、このようにゲームスタート直後にいきなり敵勢力が兵器開発を終えているという事例は確認されなかった。これらのことから「毎年一月にランダムでひとつの兵器を開発する」というのが CPU 側の動きであると推測される。
プレイヤー側は同盟を締結していずれかの勢力と共同研究するなり、特定のイベントを消化するなりしないと兵器開発できないが、それはあくまでプレイヤー側に課せられたルールであり、敵勢力はそんなことお構いなしにランダムで強化されていくということになる。ただ同盟締結による共同研究により兵器を開発した場合、当然ながら CPU 側の同盟勢力も同種の兵器について金と時間をかけ開発することになる。