前回に続いて戦場マップの話。

関は城と違い、基本的に隣接する 1 部隊のみしか直接攻撃を許さない性質のものであり、大部隊による侵攻であろうとも一斉攻撃・包囲攻撃を防止できるという、数値だけは読み取れない防衛効果がある。侵攻側は大軍で物量により押し切ろうとも、関のある地理をよく把握していないと、先鋒以外の後続部隊がほとんど何もできない状態となり阻まれてしまう。弓矢による遠隔攻撃も応射持ちに対しては反撃されて被害が大きいし、計略も効果的ではない。

三國志Ⅴでは関は魏と蜀の戦場にしか登場しない。魏は前回書いたように洛陽、長安、許昌、弘農。いわゆる関中の地である。蜀は漢中、梓潼、成都。以上の 7 都市のみとなる。魏の関はほとんどスキがなく非常に堅牢だが、蜀の関は迂回ルートを辿ることで回避できるものが多いのでますますよく地理を把握することが肝要となる。

<漢中>
劉邦による漢王朝発祥の地であり、劉備が漢中王を名乗った由緒正しき地。このマップには陽平関が登場するが、これは梓潼からの侵攻を食い止めるものとなる。つまりはそれ以外の都市からの侵攻においては関を考慮する必要は無い。最も侵攻に適しているのは長安からのルートとなる。

<梓潼>
漢中から攻略しようとすると葭萌関剣閣という二重の関に阻まれ非常に攻略難易度が高くなる。ところが漢中以外の都市からは河沿いに城を攻略することができ、関の意味が全く無い。そこで迂回ルートから水軍で侵攻するのが定石となる。蜀から見た防衛戦略としては迂回ルートとなる下弁を死守しなければならないが、この下弁も長安からの侵攻が最も容易いため結局は魏に対する防波堤として十分に機能せず地理的にはかなり不利である。

<成都>
現代の四川省にあたる。ここも梓潼から攻略しようとすると緜竹関の二重の関に阻まれ攻略は困難である。成都へは永安から江州を経由し、水軍あるいは速攻スキルなどで河を超えて城を叩くのが良い。防衛目線では江州はあまり防衛に適さないため険阻な永安を死守するのが重要になってくる。

なお呉や荊州の地形には関が登場しないものの、広大な河川や湖畔が登場するマップが多いため、これはこれで侵攻ルートをよく把握する必要がある。

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