陣形特殊能力以外に、三國志Ⅴには特殊兵器なるものが存在する。これは当初、隠し計略などと言われていたものである。技名やセリフが露骨に某ゲームのパロティとなっており、完全に遊び要素であることが伺える。

さて、これは以前のバージョンでは使用のためにいくつかの条件が必要であったが、 3DS / iPhone 版では環境設定で特殊兵器ありに設定することでたとえ史実モードであっても簡単に使用できるようになる。また逆に特殊兵器なしに設定することでゲームに登場しなくなる。これを戦術に取り込むのはやや反則的だが、あえて有効にした場合のことを考えてみる。

特殊兵器については Wiki にも記述があるが一部誤りがあり、正確には以下の通りである。
・火壁 : 射程 8 : 一直線に火を付ける。雨が降っていると使用不可。
・大蛇火 : 東西南北のいずれかに広範囲に火を付ける。雨が降っていると使用不可。
・雷光 : 射程周囲 3 : 敵部隊のみに落雷で大ダメージ + 混乱。雨が降っていると使用可。豪雨でなくただの雨でも可。
・隕石 : 射程 8 + 周囲 3 : ダメージ + 着火。雨が降っていると使用不可。

このうち、火壁と大蛇火はあくまで火を付けるだけなので火神スキルを持つ将は無効化できる。ただし隕石についてはダメージおよび着火という扱いであるため、火神スキルを所持していても火による被害を無効化できるだけで隕石そのものによるダメージは受けてしまう点が大きな相違である。味方陣営が火神持ちなので適当に撃てばいいと思っていると誤りで自軍に損害が出てしまうことに注意が必要である。

実用性という点では、上記の通り火壁と大蛇火はあくまで着火のみであるため、火神持ちを中心としたいわゆる晴れパでも無い限り、実用性はあまり高くないのが実態である。もっとも火神持ち中心で、城に籠もって周囲に放火しまくって防戦するといったプレイングに限っては大いに有用である。なぜなら辺り一面に着火して画面中を火だらけにすることが手軽にできるのだし、使用条件も城に居ることだけなので、防戦開始直後から使いまくることができるのである。

一方、雷光と隕石については消費体力が 80 と通常の計略よりもさらに大きいとはいえ、その効果も強力である。隕石はかなり離れた場所にいる複数の敵部隊に損害を与えられるし、雷光は幻術に似た性能であり何より味方への被害といった副作用が無いため迷いなく使用することができ非常に有用である。特殊兵器については基本的に晴れなら隕石、雨なら雷光を撃てば良いだろう。なお雷光は射程の短い幻術のようなものであるが、ダメージ算出式が異なり比率でダメージを与えるため、敵部隊の兵数が多い場合、雷光のほうが相対的に威力が高くなる。敵部隊の兵数が少ない場合はただの幻術の劣化版となりうる場合もある。

特殊兵器ありにすることによる戦術の変化としては、たとえ侵攻側であっても城に居れば誰でもこれらの特殊兵器を発動できるため、城を占拠する際に残り体力の多い将を優先的に選択するという点が挙げられよう。城を占拠したあとに、次のターンで特殊兵器を発動するという流れが考えられるからである。したがって特殊兵器ありの環境下では、計略などの体力を消費するスキルを駆使する将ではなく、そうでないパッシブスキル中心の将で城を占拠するのが定石となってくる。また鶴翼の陣を強化している場合、体力回復量が増加するため、鶴翼持ちを城に配置したほうが有利となる。

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