三國志Ⅴでは将軍の勇名が上昇するとより高位の将軍位に就けることができ、率いることのできる兵数も増加する。君主の名声などは関係なく、あくまで将の勇名の高低に応じて大将軍などの位に就けることができる。また、どの勢力でも将軍位の官名は共通であり、いずれの位にも一人ずつしか就けないようになっている。たとえ大勢力であろうとも、任命できる将軍の上限数は最大 55 名、勇名 5000 未満なら 23 名のように同じということである。将軍位については Wiki の記述は不正確なため、あらためて三國志Ⅴの将軍位を以下に掲載しておこう。
実際には、後漢・魏晋時代の将軍位は上記よりもはるかに多く、また三國志Ⅴの将軍位の中には正史に登場しないものもある。たとえば龍驤将軍は演義で関興が任命された将軍位だがこの名称は正史には見当たらない。他に横江将軍はその名の通り長江を自在に横断して侵入者を撃退するという意味の将軍位であり呉の魯粛が任命されたものであるから後漢・魏・蜀漢などには無い(横海将軍・朱霊、楼船将軍・申儀、淩江将軍・羅憲など似たような雑号将軍位の例はある)。もっとも三國志Ⅴはあくまでゲームであるので、いかなる勢力であろうとも将軍の上限数は等しいという制約の下に覇権を争うのが趣旨なのであるから、このあたりそこまで厳密でなくて良いのかもしれない。
さて、上の表を見れば分かる通り、将の数に対して将軍位の数は少ない。勇名の値によってはいわゆる渋滞がおこってしまうこともある。たとえば勇名 3500 は強弩将軍 1 名しか席が用意されていない。自勢力の将がみな勇名 3500 以下で将軍位がすべて埋まっているとき、新たに敵勢力の勇名 3500 の将が投降してきたとしても、任命できる将軍位が空いていないという事態が起こる。敵勢力の勇名が自然上昇していく上級以上の難易度ならともかく、中級以下では敵勢力の将の勇名がほぼ上昇しないため、このようなことが起こりがちである。
そこで簡単な解決方法がある。敵勢力を残り 1 都市に追い詰めたなら、兵を 1 だけ持たせて捨て駒となる将を攻めさせ、わざと敵将に捕縛させるのだ。以前にも書いたように捨て駒にはすべての陣形が使えすぐ下野してしまう仙人を使うのも良いだろう。敵将が兵 1 だけ持たせた捨て駒部隊を撃破すると勇名が最低 150 上昇し、また防衛戦に勝利したことで戦に参加した敵将は全員勇名が 200 上昇する。これを何度か繰り返せば、上記の例で言うと勇名 3500 の将が 4000 以上に上昇するため、討伐後に投降したならば即座に高位の将軍に任命することができるというわけである。もっとも敵将の勇名が上昇するので、その分わずかに手強くなることには注意が必要だが、敵勢力を残り 1 都市に追い詰めている状況であれば誤差の範囲であろう。