三国鼎立など後半のシナリオでは各勢力とも大国となっており、都市の数も将兵の数も多く、どこから手を付けて良いのかわかりづらいため、一般的には初心者向けではないとされる。ほっておくと敵対勢力の人材登用などでどんどん味方が引き抜かれるし、将兵の配置も最適ではないため、管理すべきことが多すぎるのだ。そこで今回は「一手目で全将兵を一都市に集合させる」というワザについて紹介しよう。
これは文字通り、ゲーム開始直後の最初の命令で移動コマンドを実行し全選択によりすべての配下を洛陽のような大都市に集めてしまうというものである。
三國志Ⅴではたとえ北端の襄平から南端の雲南でも 1 ターンで移動することができ、また移動コマンドで複数の都市から人材を移動先の都市に移動することができる。これを利用すれば勢力のすべての将兵を一都市に一度で集合させることができるのだ。これをすると前線の都市は空っぽになってしまう。これでは前線を防衛することができず敵勢力に侵攻されてしまうのではないかと危惧する向きもあるだろうが、仮に侵攻されてしまった場合でも抗戦することなくそのままその都市を譲れば良い。そもそも大勢力で都市が多すぎるのが問題なのだから都市が少なくなっても元々支配していなかったと思えば良いのだし、いずれ軍備を整えてから改めて攻め落とせば良い話である。例えば後半シナリオにおける曹魏勢力の場合、洛陽や許昌のような重要都市さえ確保しておけば十分に勢力の基盤を維持できるため、ゆっくり体勢を整えてから軍備を整えることができる。また侵攻対象の都市が増えることで勇名・経験稼ぎにもなる。だから仮に太守不在都市を敵に奪われたとしても奪い返せば良いのだし、むしろ呉の将を陸上で殲滅して捕縛するなど、あえてこちらの有利な戦場で敵を討つチャンスにもなるのである。
また重要なポイントとして、三國志Ⅴの CPU による人材登用は隣接する都市に対してしか仕掛けてこない。つまり最前線の都市に忠誠度 100 未満の将を配備した場合にしか引き抜かれることは無いのだ。洛陽や許昌のような都市に将を配置した場合、前線から遠く離れた後方の都市であるため、決して引き抜きをかけられることはない。通常のプレイでは義理が低い太守が敵の計略によって謀反を起こすことを恐れることになるが、そもそも太守が不在であれば駆虎の計も喰らわない。したがって一手目で大都市に集合をかけることにより忠誠度をすぐに上げる必要性が緩和されるのだ。例えば徐庶や姜維のような将は引き抜かれないようすぐに褒美によって忠誠度 100 にしなければならないような気がしてしまうが、実は対人戦でない限り前線に配備さえしなければ彼らは引き抜かれないのである。前線に送るときに忠誠度 100 にしておけば裏切ることはない。
これは三國志Ⅴの都市間のマップである。よく見ると敵勢力と隣接する都市はさほど広範に及ばず、限られたものになりがちであることがわかる。
まずは大都市で軍備を整え、忠誠度 100 かつ訓練度 100 になった将兵から前線に順次送り出していくことになる。また後方の都市も一旦は太守不在都市になるものの、謀反を起こさないような内政官を太守とした上で数名ずつ順次派遣して、時間をかけて埋めていけば良い。一手目で全将兵を大都市に集めたら、まずは将軍位の任免をおこない、人的戦力を整備した上で兵を訓練する。このとき訓練によって勢力のすべての兵の訓練度を上昇させることができる。またどの都市にどの将を派遣するかプレイヤーの好きなように配備できるため、自分なりの配置を考える楽しみもある。結局のところ支配都市 1 つだけのシナリオで開始するのと同等だと割り切れば、大勢力であることは全く気にならなくなるのだ。
このやり方は大勢力ならどんなシナリオでも広く応用することができ、自分好みの将兵の配置をおこなっていわゆる国のカスタマイズができるため、オススメの簡単攻略法である。