三國志Ⅴにおける孫呉の強みは地の利である。孫呉の将は多くが水計スキルを習得しており一部の主要な将は水神スキルを使える。また大半の将が水軍(楼船・走舸)を使うことができる。むしろ孫権陣営で水軍を使えない将はあまり戦場向きとは言えない 19 名の人物だけである。そのため特に孫呉の重要都市であり水軍を必要とする地形である建業、廬江、予章、長沙、江夏、鄱陽の 6 都市を陥落させるのは容易ではない。大河を陸軍で突破しようにも思うように動けず、敵の水計で散々兵を減らされた上に水軍による攻撃で壊滅的な損害を受けてしまうのである。これらの都市を攻略するには可能であればこちらも水軍を使える将を用いて河川を突破できれば何よりも手っ取り早い。ところが孫権陣営以外すなわち曹操軍や劉備軍やその他勢力にて水軍を使える将は限られているのである。今回は三國志Ⅴにおいて孫呉の守る江東の地を攻略するのに欠かせないこれら貴重な水軍使いについて記述する。

<楼船>
王濬、毌丘倹、周旨、甄氏、張遼、杜預、文欽、羊祜、関羽、諸葛亮、王威、蔡瑁、張允、劉琦、張英、樊能

水戦での主力となる楼船使いはわずか 16 名である。陸戦を得意とし中原においては圧倒的な軍事力を持つ曹操軍でも水軍が使える有力な将は張遼しかいない。物語の主人公であり神話級のエース人材を抱える蜀漢の将ですら関羽と諸葛亮のみである。いずれも水神持ちではないため、たとえ水軍で出撃したとしても敵の水計は喰らわないよう注意して立ち回る必要がある。

<走舸>
王濬、楽進、胡奮、荀彧、張遼、陳騫、満寵、毛玠、楊済、関羽、黄月英、黄権、周倉、糜芳、蔡氏、蔡瑁、蘇飛、文聘、程銀、袁燿、周昕、張勳

機動力の高い走舸でとりあえず大河を渡ってしまい対岸の陸地で戦うという戦術も考えられる。ところが走舸使いも孫権陣営以外ではわずか 22 名しかいない。楼船・走舸の両方が使える貴重な将は張遼・関羽・蔡瑁・王濬のみである。

<水軍が使え水神スキルも習得>
王濬、周倉、蔡瑁、蘇飛、張允

彼らは楼船・走舸のいずれかが使え水神スキルも習得する将であるがここに挙げた通りわずか 5 名しかいない。なお孫権陣営で水神スキルを習得するのは甘寧、顧譚、周泰、朱桓、朱拠、鍾離牧、徐盛、全琮、全端、祖茂、孫堅、孫権、孫皎、孫策、孫登、程普、丁封、歩練師、陸抗、凌統、呂拠、呂蒙の 22 名であり、このような将にはこちらの水計も通用しないため多勢に無勢は明らかでとても水上で交戦できたものではない。

以上の通り孫呉以外の将で水軍を使える者は非常に少ないため、江東の攻略においてはいかに水上・沼地を回避して敵軍を殲滅するかを考えなければいけない。あえて陸上に陣を構えて壁役を囮にして挑発などを駆使してひたすら待ち続け敵の迎撃部隊を一斉攻撃などで逐次撃破した上で、残った城を守る防衛部隊を遠矢・火矢持ちなど遠距離攻撃が得意な将でアウトレンジ戦法にて削り続けるといった辛抱強い工夫が必要になる。ところが孫権陣営も文武兼備で知力が高かったり火神や遠矢・応射持ちなどが居るなど射撃戦でも強い将がいたりするため一筋縄ではいかない。赤壁の戦いの屈辱を晴らすのは並大抵なことではないのである。兵力差による単純な力攻めだけでは被害が拡大するばかりなのでこの難攻不落な水上都市の数々をいかに攻略するのかも三國志Ⅴというゲームの楽しみのひとつである。

なお、このような各個撃破戦術に最適なのは先に述べた 6 都市の中では沼地が戦場の大部分を占める廬江が敵の水計などを受けずにうまく陸戦に持ち込むのに向いている。さらに廬江は江東の要衝でありここを陥落することで揚州を東西に分断してしまうことができる。廬江が陥落すれば襄陽と廬江から陸軍で挟撃することで江夏を陸路のみで攻略することができる。江夏が陥落すれば桂陽と江夏から陸軍で挟撃することで長沙を攻略することができる。長沙が陥落すれば廬江と長沙から陸軍で挟撃することで予章を攻略できる。このように地形をよく理解しながら孫呉を切り崩していくことが肝要である。

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