病気は、酵素の働きから読まれ始めている

病気を理解するとき、まず思い浮かぶのは、遺伝子の変異、血液検査の数値、画像に写る異常、細胞や組織の変化である。これらはいずれも重要な情報である。遺伝子を調べれば、生まれつき持っている変異や、がん細胞で起きた変化が見える。 … 続きを読む

未整理の条件を、判断できる形に変える

仕事で必要な能力というと、知識が多いこと、処理が速いこと、正しい結論をすぐに出せることが想像されやすい。もちろん、知識も速度も結論の正確さも不要ではない。しかし、本稿が扱うのは、接客、交渉、営業、教育、身体技能、対人調整 … 続きを読む

左回りに歩く人間から科学を考える

人が自由に歩くとき、時計回りと反時計回りは同じくらい現れるように思える。広場を歩く。部屋の中を歩く。人を避ける。壁に近づいて方向を変える。どれも日常的な行動であり、そこに大きな謎があるようには見えない。人が歩くという行為 … 続きを読む

AI に任せる前に、人間が残すべき判断

AI を使うことは、もはや特別な行為ではなくなった。文章を整える、情報を整理する、案を比較する、説明文を作る、反論を出す、表を作る。こうした作業は、AI に依頼すれば短時間で形になる。以前なら時間をかけて組み立てていた下 … 続きを読む

健康はいつから自己責任になったのか

健康は、現代社会でもっとも疑われにくい価値の一つである。病気を防ぐこと、苦痛を減らすこと、身体を動かせること、よく眠れること、必要な治療を受けられること、長く生きられることは、多くの場合において望ましい。健康であれば、働 … 続きを読む

政策を動かす科学は、どう選ばれているのか

科学に基づく政策という言葉は、一見するとわかりやすい。科学的な証拠を集め、それをもとに政策を決めるという意味に見える。感染症対策では医学や疫学の知見を参照し、気候変動対策では気候科学や環境科学の知見を参照し、AI 規制で … 続きを読む