境界が生命の形を作る

生命の形は、どこから生まれるのか。もっとも単純には、遺伝子が働き、細胞が増え、分子シグナルが伝わり、その結果として組織が作られると考えたくなる。この見方は間違いではない。遺伝子は、細胞がどの分子を作るかに関わる。分子シグ … 続きを読む

クオリアは脳だけでは説明できない

人工ニューラルネットワークは、人間の脳を模倣した技術だと説明されることが多い。しかし、そこで抽出されたのは、神経細胞どうしの結合を参照した情報変換の原理であり、人間の脳や生命体を縮小して複製したものではない。実際の人間で … 続きを読む

生命への問いを設計する科学

京都大学などの研究グループが発表した「ごちゃまぜ人工基質法」は、新しい酵素を多数見つけた研究である。同時に、それは生命科学における問いの作り方を変える研究でもある。研究成果としてまず重要なのは、ペプチドへ脂質を付加する新 … 続きを読む

赤く見える世界は、分子から始まる

赤い果実を見つける。緑の葉の中から、熟した実を見分ける。相手の顔色から、怒り、緊張、発情、体調の変化を読む。これらは日常的な経験であるため、色は物の側にそのまま備わっている性質のように思いやすい。赤いリンゴは赤い。緑の葉 … 続きを読む