AI に任せる前に、人間が残すべき判断

AI を使うことは、もはや特別な行為ではなくなった。文章を整える、情報を整理する、案を比較する、説明文を作る、反論を出す、表を作る。こうした作業は、AI に依頼すれば短時間で形になる。以前なら時間をかけて組み立てていた下 … 続きを読む

健康はいつから自己責任になったのか

健康は、現代社会でもっとも疑われにくい価値の一つである。病気を防ぐこと、苦痛を減らすこと、身体を動かせること、よく眠れること、必要な治療を受けられること、長く生きられることは、多くの場合において望ましい。健康であれば、働 … 続きを読む

身体はどこまで売買してよいのか

現代のバイオエシックスは、生命を守るための倫理だけではなく、生命科学が人間の身体をどのように作り、扱い、記録し、評価し、制度や市場へ接続するのかを問う領域へ広がっている。これまでの既稿では、生命を作る技術、親子関係を作り … 続きを読む

生命科学は規制より速く進んでよいのか

新しい技術は、しばしば制度より先に進む。これは、技術者や研究者が制度を軽視しているという単純な話ではない。技術は、まだ名前の定まらない対象を作り、既存の分類では説明しにくい現象を見つけ、そこから新しい応用可能性を開くこと … 続きを読む

命に優先順位をつけてよいのか

命に優先順位をつけるという言い方には、強い抵抗感がある。人間の命に高い命と低い命があるかのように聞こえるからである。すべての命は等しく尊い。これは、多くの人が受け入れやすい倫理的直感であり、医療を支える基本的な前提でもあ … 続きを読む

老化は治療すべき病なのか

現代のバイオエシックスは、生命の始まりだけを扱うものではない。生命科学が進むほど、倫理の問いは、胚、配偶子、ゲノム、脳、医療判断だけでなく、老い、長寿、介護、健康寿命、世代間資源配分へ広がっていく。これまでの既稿では、生 … 続きを読む