三國志Ⅴの戦場において敵と味方の射程を正しく把握することは非常に重要である。三國志Ⅴでは包囲効果や隣接効果による補正が非常に大きいため、侵攻時も防衛時も如何に自軍を集中し敵を分散させて各個撃破するかというゲームであると言える。そのため敵も味方も射程を正しく把握し敵の攻撃を受けないようにうまく距離を置いて構え、背後を取られないように布陣した上で一気に包囲する態勢を整えることによって戦術的なアドバンテージを得ることができる。特に敵の対応の難しい特殊能力の組み合わせについては正しく射程を把握することでギリギリのところに部隊を配備することができる。そこで今回は射程別に見た敵部隊に攻撃を仕掛けるタイプのアクティブスキルについて考察する。
<射程 1>
火計、混乱、同討、落石、奮迅、心攻
射程 1 というのは敵部隊と隣接していないと仕掛けることのできない技である。すなわち上記のスキルについては、隣接した状態で留まらない限り仕掛けられない。敵と 1 マス以上距離を置いている限りは発動できないということになる。逆に言えばこれらのスキルを持つ敵将と隣接して戦う場合は十分な注意が必要である。ちなみに傾国スキルも分類上は射程 1 ではあるが、移動と同時に攻撃することで発動することから実際の射程は部隊の機動力に依存することになる。
<射程 2>
威風
射程 2 という中途半端な距離に効果をもたらすのは威風のみである。五虎将に代表される猛将は威風スキルを持つことが多いため、複数部隊で包囲した状態でこれを食らうと味方部隊の兵を減らされ士気が低下してしまう。猛将を包囲する際には弓矢などで兵数を削った上で一気に包囲して 1 ターン以内に仕留めるか、挑発で無力化した上で包囲するか、潜入で体力を減らして威風を封じるか、傾国持ちに移動攻撃させて敵が混乱することを運頼みに賭けるか、あるいは威風を発動されても即座に士気を回復できるよう激励持ちを従軍させるといった対策が必要となる。猛将は無双スキルも併せ持つことが多いため、兵数の多い部隊による連攻・突撃など高い攻撃力を持つ陣形で仕留めるのが望ましい。
<射程 3>
妖術、猛獣
射程 3 を持つスキルとしては妖術と猛獣が挙げられる。これらは敵の弓矢による射程が最低値の 2 の場合、すなわち遠矢スキルがなく射程の伸びる陣形ではない場合に、その射程範囲外から仕掛けることができる。籠城する射程 2 の敵部隊に対し距離を置いて安全に攻撃できる技であると考えることもできる。また射程 3 であるため猛将の持つ威風スキルの範囲外から仕掛けることができるスキルでもある。ただし敵が遠矢スキル持ち、または方円・雁行の陣、または兵器開発後の八卦・鈎行の陣であった場合、射程 3 となるので弓矢で反撃を受ける可能性がある。
<射程 4>
伏兵、幻術、水計、土砂、乱射
射程 4 には幻術など広い攻撃範囲を持つスキルが並ぶ。また伏兵も Wiki の記述では射程 3 となっているが誤りで正確には 4 である。また弓矢による攻撃の最大射程も 4 である。すなわち遠矢スキルを持ちかつ方円・雁行の陣または兵器開発後の八卦・鈎行の陣であった場合、乱射や応射による射程範囲は 4 となる。乱射も広範囲な攻撃スキルであり、また応射スキルも最大射程の 4 だと混乱していない限り弓攻撃を反撃されてしまうので特に弓神を持つ黄忠などを相手にする際には注意が必要となる。このように射程 4 とは敵の攻撃や強力なスキルが及ぶ分水嶺であると言えるだろう。なお参考までに探知スキルにて落穴を発見・解除できる射程範囲も 4 となるため落穴スキルを持つ敵がいる場合目標地点の 4 マス以内に探知持ちがまだ接近していないのであれば敵の罠にも注意を払う必要がある。
<射程 5>
潜入
上述の通り強力なスキルの一部は射程 4 にも及ぶため、さらにそれより長い射程を持つ潜入は遠くから敵のスキルを封じる有用な補助技である。
<射程 6>
挑発
これも以前に書いた通り挑発は射程が 6 とスキルの中では最も長く、成功すれば幻術や乱射を封じることができるため大変に有用である。他に敵部隊の退却も阻止することができるため、挑発によって誘き出し包囲して一斉攻撃することで簡単に敵将を捕縛することができる。
このように整理すると、射程 4 を上回る挑発・潜入が遠くから安全に敵の動きを封じるのに役立つスキルであることがあらためて理解できるだろう。
また移動と同時にスキルを発動することができる騎射・弓神は、上に挙げたスキルと異なり速攻などと組み合わせて移動と同時に遠くから攻撃を仕掛けることができるスキルである。挑発などの絡め手で動きを封じようにも先制攻撃を受けてしまい、幻術などと異なり体力消費も無いことから潜入で封じることもできず、やはり最強の特殊能力であるということになる。